AIで楽曲を楽器やボーカルに分離する
中国地方の旅

山口(赤間神社・壇ノ浦等)・島根(出雲・松江)・広島(平和公園・岩国)・
岡山(井倉洞・閑谷学校・夢二生家)鳥取(鳥取砂丘)
平成5年7月に訪れてから二度目。昔、のろしをあげたという火の山ロープウェイにのぼり、遠くに巌流島が夕映えの中に平らかに光っていたのを思いだした。「本州の一番端に来て涼し」という長谷部信彦氏の句が思い起こされる。そして、少し暗くなった平家哀史の赤間神社、芳一像や平家七盛塚を拝しているうち、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり・・・」という文句がついてきて気味悪くなり、いそいそと赤間神社を後にした。

尚、「耳なし芳一」はラフカディオハーン(小泉八雲)による平家滅亡後の怪奇な物語である。

赤間神社(山口県
安徳天皇入水の地。一ノ谷の戦い・屋島の戦いと破れ、ついに壇ノ浦で平家最後の戦いとなった。対岸は九州である。1185年平清盛の妻二位の尼は幼帝安徳天皇を抱き、浪の底の都にいきましょうと入水するのであった。後を追うように内侍女官が続いて消えていった。「涛うらの嘆きの洩るる夜光蟲」とわが師つじ加代子氏の句。涛うらに光ったり消えたりする夜光虫に平家一門の無念の嘆きが感じられてくる。

壇ノ浦(山口県)
関門トンネル人道。総延長762メートル。上部に2車線の国道2号線が走っている。入り口は、単車ごと乗れるエレベータで垂直に降りる。単車は20円、歩行者は無料。私はかつて、向こうまで歩き、バスにのってエキゾチックな門司港駅に出てJRで関門トンネルを通ってもとの場所へ来たのを思い出した。「白靴で越ゆ海峡の県境」と川西氏。壇ノ浦の海底を歩いてわたれるなんてこの句ではじめて知ったのである。

関門トンネル人道(山口県)
西の京都と呼ばれる山口市。湯田温泉に泊まり、雪舟亭、瑠璃光寺、ザビエル記念聖堂と見て回った。写真は、瑠璃光寺五重塔。五重塔といえば京都、奈良にあって当然であるが、他の県にあっては、より新鮮に見える。和洋と唐風の折衷様式で遠くからの全景が美しい。

瑠璃光寺(山口県)

宍道湖を右手に出雲へ向かう。出雲電鉄が湖岸沿いに走る。やがて大きな鳥居を過ぎると境内の駐車場に着く。因幡の白うさぎの像があり、大きなしめなわも、重そうにぶらさがっていた。本殿の前には鳩が群がっていた。古めかしい緑青の屋根がみえる。本殿と道を挟んで結婚式場があった。ここの注連縄の方が、一段大きく見えた。

出雲大社(島根県)

宍道湖の北岸からは、松江市の建物が白く見え、後ろにうすく大山が見える。道の駅で休憩し、宍道湖の景色にみいっていた。松江城のお堀近くに小泉八雲の旧居がある。記念館には、八雲の鋭い感覚で日本を描いている書籍がたくさん置いていた。またお堀に沿って武家屋敷が立ち並び、時折屋形船が遊覧していた。

小泉八雲(島根県松江市)

徴は、やはり全長が1.2kmもあり大きくて長いということだ。途中、避難用の近道を作っていた。40分ぐらいで歩ける。高低差が90mもあるらしく、段々と深く降りていくあたりは、地球の内部へいくようでこわい。でも、美しく、月ロケットやこうもり岩、それに瀬戸の海、無人の荒野などユニークな名称をもった鍾乳石や石筍がきらきらと輝いているのがまたおもしろかった。
 はだか子の洞より優る川遊び
 悠然と鷺が餌を漁る滝の景
 猿人に今成るもよし洞涼し

井倉洞(岡山県新見市)

四書五経の講義と習字を教えた講堂は広々として簡素。黒漆の床は磨かれ、花頭窓から入った光を幻想的な光に再構築して輝いている。まるで京都東山銀閣寺の質実簡素で幽玄。屋根は備前焼という豪奢にして素朴。しかし、周囲は巧妙に組まれた石塀でめぐらし、防人の土塁に似て物々しい。
 蝉しぐれ校訓掲ぐ手習所
 防人の土塁に似たり雲の峰
 道おしえ一段高き孔子廟
閑谷学校(岡山県)

天井が低く所々段差があった。お膳箱などもあり、比較的裕福だったという。年譜から3人も結婚している。その一人が絵のモデルだという。横顔の素敵なたまきという妻だった。近くに少年山荘というアトリエを復元している
 虫鳴くや古りし生家の夢路の碑
 藤棚に花も実もなく蟻通ふ
 夢二描く今も生家に葡萄の実
夢二生家(岡山県)

後ろに小さく見えている原爆ドームから歩いてくると平和記念公園がある。資料館には、物凄い光と熱で人影が写っているところとか、瓦の表面が熱で泡立っているものとか、衣服が肌に焼きついているものなど原爆の恐ろしさに目をそむけたくなるようなものばかりである。また、小学校の時だろうか、千羽鶴という映画に出てきた少女の死を記憶しているが、その像が園内に立っていて今更ながらに思い胸があつくなった。

平和公園(広島県)
日本三景の一つ安芸の宮島。私は、この宮島で1泊し、夜のレーザー光線による光と幻想の世界というのを見た。厳島神社の朱の鳥居が美しい。海に出ているだけに台風に幾度となく壊された。神社から桟橋までみやげ物屋がずらり。海辺の道を選ぶと旅の宿がずらりで、小さな島も賑やかである。ロープウェイもあるが、やはり宮島は海からの景色が最高である。

宮島(広島県)
岩国の錦帯橋は、錦川にかかる5橋になっている。橋から上に目をやると山上に小さな岩国城が見える。城と城下町につながるこの橋が洪水でよく流されるのでなんとか頑丈な橋をと言うわけで考案されたらしい。この橋を渡るときは、すべりやすいので注意が必要だ。また、岩国城へのロープウェイがあるが、上から眺めると川の曲がり具合がよくわかる。

錦帯橋(山口県岩国)
東西16km、南北2.4kmに広がる砂丘は千代川(せんだいがわ)によって運ばれてきた砂や大山の火山灰が堆積し、日本海からの海風によって造り上げたものである。

ここに居て不思議に思うのは、近くに見えるようで遠い。向こうに見えるところまで行くのに結構時間がかかる。


鳥取砂丘(鳥取県)